ライヴは合計何回になっただろうか?
100回近くはいってるのかもしれません。
といっても、僕は、演奏する側です。
もちろん、聴衆としてライヴに行くことだってある。
演者にとって、聞きに行くことのどれだけ大事なことか。
どんなライヴも行って、得るものがなかった試しがないといっても、過言ではありません。
ライヴ
LIVE
生きているって言うこと
ソコには「空間」という生命体が生まれます。
演者と聴衆の間。
聴衆の視線、表情、期待感、または逆に、あなたには興味がないよといった表情。
中座する人。
帰ろうと思ったけど、帰るのをやめて足を止める前の出演者のお客さん。
一瞬立ち止まるけど、そのまま帰る人。
泣く。笑う。無表情。自分が呼んだお客さん。
演者すべての要素を受け入れてるのは、絶対そう。
逆に聴衆も演者のそんな様子を生で受けてまた生で返す。
会話を超えた音楽を通り道にしたような空間の行き来。
誰かが食いつくような視線を投げてきたら、その人だけに返す視線(一瞬かもう少し長く)
本当に生きた空間。
ライヴは、それを感じるから、演者としても聴衆の一人としても本当に楽しめる。
(時には演者として打ちのめされる。お客さんにお金を返したくなった夜もある。)
そうでなければ、家でCDを聞いているのと同じだから、ライヴでは「ライヴならではのこと」を表現したいと思うし、逆に、それを受け取りに行こうとも思う。
「すべては音楽から生まれる」を読んで、再認識したと同時に、もうひとつ、重要なことも認識させてもらいました。
- すべては音楽から生まれる (PHP新書 497)/茂木 健一郎
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アーティストは政治にも興味を持つべきだ。
勿論、選挙にも行くし、新聞の政治欄はすべて読む。
だけど、生半可じゃだめだとういことを思い知らせれました。
この本の最終章 ルネ・マルタンさんと著者、茂木健一郎氏の会話より
ルネ・マルタンさんが
「モーツァルトの作品を本当に理解できる人であれば、人間を洞察する力に優れているでしょう。
たとえば「貧困」といった問題に直面すれば、手を差し出そうとするでしょう。」
と言っています。
音楽を表現することは、その表にある部分だけじゃないのは当然で。
だからこそ、しっかりと世界を見極める、洞察する力が必要なのだと思いました。
日本ではアーティストの意見を求めるということをあまり見られませんとは茂木さんのセリフ。
アーティストの努力が必要ということだと認識しました。
主に、クラシック音楽を中心に展開する本ですが、ポピュラー音楽をやっている僕にも充分、糧になりました。
ありがとうございました。
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